どこの中小企業に行っても必ずパソコンがあり、その前に社員が座って仕事をしていますが、本当に仕事をしているのか、時間を効率的に使えているのか、心配な経営者は多い筈です。
前回第7回で紹介したK社は、顧客満足の向上だけでなく社員の生産性の向上にもITを上手に活用しています。
徹底した顧客管理と工程管理のためには、社内業務自体の管理、特にスケジュール管理は欠かせません。K社では、社長も含めた全社員のスケジュールを共有し、ミーティングや接客の予定など、空いている時間はどんどん入れていきます。
スケジュール管理は、接客やミーティング予定などに留まらず、細かな業務内容もインプットするようにしています。朝の清掃、メール対応、面接、見積、書類作成などの個々の業務について日々の予定をデータベースに打ち込みます。優先順位を付け業務を遂行し、終わったものにチェックを入れて実際にかかった時間を集計します。
このデータは社長自らが定期的に分析します。負荷が分散されているか、業務の進行方法を改善する必要があるか、など業務の問題点を把握し、社員個々に細やかに指示します。中小企業では仕事を完全にこなせるプロはめったにいません。社員をサポートし、効率的かつ質の高い仕事をさせるのにITを活用しているのです。
K社では管理だけでなく、電子掲示板やメールを使った社員とのコミュニケーシヨンと教育にも力を注いでいます。
新入社員に対しては社長が直接1年間教育します。今日行ったこと、失敗したこと、悩んだことなど日記のようにメールを書かせるそうです。自分の考えを定着させ、また社員から新しいアイデアを得る上でもメールは重要です。
住宅業界に対する悪評として、ドンブリ勘定、価格を高目に設定して値引きして営業努力を示す、工期は守らない、顧客の要望を無視するなどとよく言われます。
K社はITを活用し、顧客・工程・原価・業務から社員教育まで徹底的に管理し生産性を向上させ、業界のイメージ払拭に挑戦しています。
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