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No.65 JRSメール配信サービス(2008.12.15)

JRSメール配信サービス発行事務局

 

 

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今回は、都市銀行の審査部長等を歴任され、現在も中小企業に対するアドバイス・講演活動にご活躍中の野口能孝先生に金融機関は決算書のどこを見るのかについてアドバイスをいただきます。

 

 

 

金融機関は決算書のここを見る

 

 

 

金融機関が決算書をみるのは、企業に新しい融資を行うべきか否かなど個別融資案件の可否を判断したり、企業に対する取引方針、例えば他行からメインを奪取したり逆に取引からの撤退を決めるなどの取引方針を決める場合の判断材料にするためである。 

決算書は通常は1期だけでなく、2期か3期分に目を通す。そうすると、会社の構造的な特色や企業の勢いが、はっきりみえてくるからである。

調べる箇所はいろいろあるが、これだけは絶対逃さない項目を挙げよう。

損益計算書では、まず売上高をみる。売上が増えていれば一応盛況、減っていれば衰退。次は各段階の利益と利益率をみる。売上増加に伴って総利益は増えているか。総利益は経費を賄なって十分な営業利益を挙げているか。

要はその企業の規模や業績の推移をとおし、成長性や効率性をみて、金融機関としてその企業に対する融資が可能かどうか、また、取引方針としてどれぐらいのスタンスで臨むべきかを判断するのである。

次は貸借対照表である。まず、自己資本に目を通す。自己資本はその会社が創業以来どれだけ稼いできたのかの歴史を表している。これが多ければ、その企業は過去に大きな儲けしていた訳だし、万一、清算するときには、債権者への返済は株主への財産分配より優先して行うので、金融機関にとってみると回収の確実性は高まり、リスクが少ないのである。

次に売上債権(売掛金と受取手形)や在庫が月商の何か月分あるかどうか。貸付金・仮払金・投資勘定など全体的に資産の水脹れしていないだろうか、設備の状況はどうか、借入金の状況はなどを見る。要は資産の中味が健全かどうか、安全性に目を光らせるのである。

あまり知られていないが、中小企業の場合には、銀行は合わせて個人の事業や資産も加味する。たとえ会社の事業が赤字でも、それを上回る社長個人のアパートを経営の利益がある場合には、全体で黒字とみなされるし、会社の財務状況が債務超過になっていても、社長からの借入金は資本とみなされるので、会社が債務超過額の場合でも、自己資本は欠落されていないとみなされる。したがって、こういうものが沢山ある方は、その点もPRしよう。

 

 

 

経営コンサルタント・中小企業診断士

野口 能孝

 

 

 

 

 

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