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No.77 JRSメール配信サービス(2009.06.15)

JRSメール配信サービス発行事務局

 

 

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今回は、都銀の審査部長等を歴任され、現在は、経営コンサルタントとして中小企業に対するアドバイス・講演活動にご活躍されている野口能孝様から、「取引金融機関との接触を密にしよう」と題して提言いただきます。

 

 

 

取引金融機関との接触を密にしよう

 

 

 

金融機関の2009年3月期決算が出揃った。大手3行は軒並み赤字であり農林中央金庫や信金中央金庫も運用の失敗などで大幅な損失を出した。特に中小企業に関係が深いのは、株式を上場している地銀(含む第二地銀)87行中、過半の47行が赤字であった点である。

業績悪化の主因は、運用の失敗などによる保有有価証券の値下がりによる損失と不良債権処理による損失の増加である。赤字による自己資本の減少をカバーするべく南日本銀行、福邦銀行など3行が公的資金の注入を受けたが、このほかにも数行が申請を検討しているほか、信用組合の中央金融機関である全国信用協同組合連合会(全信組連)も傘下の山梨県民信用組合への支援のため公的資金の申請をする方向で検討に入ったとのことである。

業績悪化の要因にうち運用の失敗が一過性であるのに対し、不良債権については今後も増加する懸念もあるところから、金融機関では特に敏感になっている。

幸いなことに、金融庁は昨年10月30日経済情勢の悪化に対応し、「金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)」を改訂し、金融機関が既存の貸出について柔軟に貸出条件の緩和に応じることができるようにした。その要点は2つある。ひとつは、従来は返済期間を延長した貸金についてはおおむね貸出条件緩和債権として不良債権(要管理債権)に分類していたものを、5年後に正常先になる先については要注意先とすることにした点である。地銀の昨年10-12月の条件変更債権約1,000億円あったので、この変更により地銀は従来基準に比べこの分だけ不良債権を計上しなくて済んだわけである。

もうひとつは、再建計画は状況によって5年に縛られることはないし、債務者が経営改善計画を策定していない場合でも、今後の経営改善の見通しがあれば、計画がある場合と同じに扱うとした点である。

したがって、売上減に伴う収益減により約定の返済が難しくなった企業は遠慮なく金融機関に相談すればいいし、赤字の企業は経営計画を作成できない場合でも金融機関との接触を密にして会社の状況を説明していくべきであろう。

なお、財政出動の活発化にともない、長期金利が欧米で上昇しているほか、日本でも上昇する気配がある。今後、国債の増発にともない長期金利は上昇するだろう。だから、必要な資金はなるべく今のうちに長期で調達するよう心掛けるとともに、抜本的には借り入れに頼らない体質を作るよう心掛けることが肝要である。

 

 

 

経営コンサルタント・中小企業診断士

野口 能孝

 

 

 

 

 

関連情報

 

 

JRS経営情報(PDFサンプル)  テーマ「金融機関に関する事項」

 

■ 好ましい金融機関と好ましい関係を築くには

■ 融資担当者は損益計算書のどこを見るか

■ 中小企業融資と銀行の本音

■ 金融機関を納得させる事業計画とは

■ 金融機関による経営者の評価のポイント

 

情報番号 20071351

情報番号 20062502

情報番号 11772783

情報番号 11772793

情報番号 11772792

 

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