JRSメールマガジン(無料サービス) バックナンバー

No.105 JRSメール配信サービス(2010.08.10)

JRSメール配信サービス発行事務局

 

 

JRSメール配信サービスをご愛読いただき、ありがとうございます。

今回は、前回に引き続き、公認会計士、税理士、中小企業診断士として、中堅・中小企業の経営コンサルティング等に幅広くご活躍されている、藤間公認会計士税理士事務所 所長藤間秋男様から、「適切な財務諸表を作り、会計に強くなろう!」と題して提言いただきます。

 

 

 

 適切な財務諸表を作り、会計に強くなろう!

 

 

 

 ソフトバンクの孫正義社長、京セラの稲盛さんも言っています。「一流になる経営者は会計に強い」。意味を誤解しないでくださいね。"会計に詳しく"なくてもいいんです。「強く」です。会計に詳しい経営者は、実は良くない。守りに入ってしまいますから。

 孫さんは、「私は日本で一番決算表を見る男」と豪語していますし、京セラは本メールNo.103でご紹介したように、月末31日の昼12時に月締めをして、その日の午後5時頃にはその数値を全社発表するそうです。

 

キャッシュフロー計算書で金の動きを知る

 では、具体的にどのように自社の財務を見ていけばいいのか。まず、自社の銀行格付けを知りましょう。格付けを上げるということが重要です。これは当社で無料査定しています。

 次に、キャッシュフロー計算書(C/S)。皆さん、出していますか? ぜひ、出してもらってください。なぜ、必要かというと、貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)だけでは、お金の動きがわかりません。よく、取引先の社長さんから、こう言われます。「なんで儲かっているのに、納税資金がないんだ」と。C/Sがあれば、一発でわかります。

 

キャッシュフロー計算書(C/S)はこう見る

では、順を追って説明しましょう。設例として

「現預金期首残高6,000万円」と

「現預金期末残高3,000万円」とします。

現預金は期末で3,000万円も減っています。ということは、会社の体力が弱まっているということです。一番重要なのは、お金をいくら持っているかなんです。現預金が一番強い。売掛金や在庫は入金されてみなくては、また売れてみなくてはわかりません。

 では、3,000万円も減ったのは、何故か。実は「営業活動によるキャッシュフロー」の「当期純利益」が、1,000万円の赤字でした。「1,000万円の赤字なら、まあいっか」と思っていたら、実は「営業活動により調達した純キャッシュ」は6,000万円のマイナスでした。売掛金(営業債権)は3,000万円増え、棚卸資産も2,000万円増えていました。もしかしたら営業関係の粉飾かもしれません。利益も減り、売掛金や在庫も増加では、最悪の資金繰りです。この6,000万円のマイナス。さらに「財務活動によるキャッシュフロー」の「財務活動に使用した純キャッシュ」が3,000万円増加していました。

つまり本業(営業活動により調達した純キャッシュ)で減少した6,000万円のキャッシュのうち借入金(財務活動に使用した純キャッシュ)で3,000万円を調達して難を逃れたという事です。借入ができていなかったらアウトです。非常に不安定な財務状態である事が想像できます。 

これらの動きは、B/SP/Lだけではわかりません。まずC/Sを見て、次にB/SP/Lを見る。私は一番重要な計算書は、C/Sだと思います。

 

売上高、粗利益、固定費に注目!

 どこに手を打てば利益が出るか、これも重要です。「売上高」「粗利益」「固定費」が、利益を出す源泉です。

 前期と当期を見比べれば、ストーリーがわかります。設例として、

 

前期売上高

25,000万円

当期売上高

19,000万円

粗利益

1億円

粗利益

7,000万円

固定費

9,500万円

固定費

8,000万円  とします。

売上は6,000万円下がり、粗利益は、3,000万円下がっています。更に、固定費は、1,500万円下がっています。つまり、トータルで経常利益が、500万円から▲1,000万円になっております。固定費が減少した要因は、人件費や物件費を減らした事によるものです。

これで何がわかるかと言うと、粗利益の減少分を固定費の削減分では補えなかったので赤字になった事がわかります。そこで次のアクションとして、売り上げをどこまで上げられるか、粗利益率をどこまで上がられるか、固定費を更にどこまで下げられるかを詰めることによって、黒字を出せるのか、出せないのか、更に、部門や商品など細かく検証する事で、その事業や商品を拡大するのか縮小するのかの判断が下せます。ここまで考えられたら、このアクションプランを経営計画に盛り込む事です。

経営計画を作ると、1.56倍利益が多くなると言われます。一倉定さん(経営コンサルタント)は、「経営計画は魔法の書」と言っています。3~5年経つと、社員がそのとおり動きます。基本的に経営計画は、社員の方が作り、実行していくものです。ですので、実行責任は社員や幹部にあります。しかし、達成責任は経営者にあります。

 

 最後になりますが、これまでお話したようなことを一歩一歩行って行けば、会社はよくなります。

松下幸之助さんは、「会社は残るようにできている」とも言っています。ただし、やるべきことをやっていれば、です。

 皆さんの一人ひとりがやるべきことをやれば会社もよくなりますし、社員の方も幸せになります。私たちの会社もまだ発展途上です。皆さんと共に成長、発展できればと思っています。

 

 

TOMAコンサルタンツ・藤間公認会計士税理士事務所

所長 藤間 秋男

(公認会計士、税理士)

 

 

 

 

 

関連情報

 

 

JRS経営情報(PDFサンプル)  テーマ「財務・会計」ほか

 

 

 キャッシュフロー分析

 キャッシュフロー戦略のすすめ

 なぜキャッシュフロー計算書が大切なのか1

 経営キャッシュフロー計算書(本当の設けの把握)

 資金繰表とキャッシュフロー計算書の違い

 銀行は返済能力をあらわすキャッシュフローを重視

 

情報番号

01010428

11012007

11770211

11770308

01070622

20062504

 

 

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