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No.206 JRSメール配信サービス(2017.06.26)

JRSメール配信サービス発行事務局

 

 

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企業経営にとって切っても切れない「決算書」と「経営計画」作成・・・経営計画作成の前提となる「決算書」、でも「決算書」の中で「何をどのように見ていけば良いのか?」経営者の「悩み」はつきません。

 

そこで、今般、5回シリーズで、「決算書と経営計画の違い」、「資金繰りの考え方」、経営計画作成や利益向上のための「管理会計」の領域まで・・・・掲載していきます。

第1回目は、今さら聞けない「決算書と経営計画って、どう違うの?どう使うの?」というテーマで、中小企業診断士グループ「Cの会」所属の芝田光生氏により、解説していただきます。

 

なお、「JRS経営情報」の次のコンテンツもご参考にしてください。

 

 

 

 今さら聞けない

「決算書と経営計画って、どう違うの?どう使うの?」

 

 

 

 「決算書と経営計画はどう違うのか?」と質問された場合、あなたはどう答えるだろうか?

 

1.決算書と経営計画の違い

「決算書は過去の話、経営計画はこれからの計画でしょ!」

「決算書は税務署に出さなければならないもの、経営計画は銀行に出さなければならないもの」

 

その通りである。いずれも間違ってはいない。

ただ、その違いをいくつかの視点から整理してみよう。

 

(1)必須か、任意か?

決算書は税務署に提出しなければならない、会社法で作成が義務付けられているなど、事業を営む者は何らかの形で作成しなければならない。

しかし、経営計画は法律上は全く不要である。

 

(2)過去か、未来か?

決算書は過去の経営成績であるが、経営計画はこれからの予測や施策・活動を含むものである。

 

(3)記載事項の違いは?

決算書はあくまでも会計上の数字が中心だが、経営計画は数字に加えて、現状・今後の方策などの定性的な情報も記載されるのが通例である。

 

(4)作成上のルールの違いは?

決算書は会社法や税法などを根拠とした会計ルールに従って、作成しなければならない。経営計画の数字部分については、同様に処理をしなければならないが、上記のように定性的な情報については、特に決まったルールやフォーマットはない。

 

(5)その目的は?

いずれも会社経営においては重要な書類である。

ただ、経営計画は上記のように任意の書類であり、無理に作成をする必要はない。それではなぜ、経営計画が重要なのか? 大きなポイントは、今後、会社がどうなっていくのか、会社としてどうしていくのかを、従業員や金融機関などの経営者以外の第三者に示す必要があるからである。

その点で、経営計画は今後の会社経営に対する説明資料・プレゼン資料ともいえる。

 

 

逆に言えば、社長の頭の中に今後どうなっていくか・・・何をすべきかが明確化されており、社長以外にその考えを示す必要がなければ、経営計画を作成する必要はない。

 

これらを踏まえ、決算書と経営計画における留意点を以下より説明する。

 

2.決算書の留意点

決算書は、上記のように会計・税務などのルールに従って作成され、あくまでも過去の話である。

ただそこから、売上が下がっている、コストが上がっているなど、会社の経営状況や現状・課題などがわかる。

そして一歩踏み出して、売上・費用などの数字を分解して考えると、より詳細な経営情報・課題などが見えてくる。

 

一般的なのは、次式のように、売上を単価と客数で分解して、売上に変化があったとき、単価の問題なのか、客数の増減なのかを考えるといったものであろう。

 

売上 = 単価 × 客数

 

また、売上を店舗別や製品別といった形で集計し、それぞれの店舗や製品がどれだけ売上を上げているのか見て、経営に活かすことも可能である。例えば、次の点に留意して売上を分解してみると、新たな点が見えてくるだろう。

 

・製品・商品別

・顧客(及び顧客属性)別

・部門別

・店舗別

・地域別

・日時・時間別

・気候別     など

 

 

3.経営計画の留意点

経営計画については、特にフォーマットというものはない。ただ、現状・課題・今後の施策などといった定性的な部分と、予測などを踏まえた会計的な定量部分から構成される。

そこで、文章と数字の両方を作成していくことになるのだが、何となく書類を作ればいいという訳ではない。上記のように、経営計画は多分に第三者への説明資料・プレゼン資料という要素をもっている。

 

ということは、数字については、しっかりと説明できる合理的な根拠のある数字を組み立てなければならないということである。そうでなければ、従業員は経営者の一人よがりな思い入れ・ノルマと思い、金融機関などは単なる思い付き・適当な数字という印象を持つことになる

また、文章と数字がしっかりとリンクしている点も重要である。例えば、「コスト削減に努める」と文章で書きながら、数字に反映されていないなどといった場合、第三者から見れば、本気でコスト削減を行う気があるのかという話になる。

 

4.最後に

何となく決算書・経営計画を作成していることがある。ただ上記にように決算書と経営計画には違いがあり、その目的なども異なっている。

この本質的な部分に注意して、決算書や経営計画の作成にあたり、経営上、利用・活用してほしい。

 

 

 

中小企業診断士グループ Cの会

芝田光生

 

 

 

 

 

関連情報

 

 

JRS経営情報(PDFサンプル)

 

 

 

 

情報番号

 

 

 今さら聞けない「自社の決算書を読む方法」①決算書の仕組み

20160616

 

 

 今さら聞けない「自社の決算書を読む方法」④決算書を細かく管理

20160619

 

 

 今さら聞けない「自社の決算書を読む方法」⑤決算書と経営計画

20160620

 

 

 経営計画の作成方法

01010425

 

 

 経営計画の必要性

01010422