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No.207 JRSメール配信サービス(2017.07.31)

JRSメール配信サービス発行事務局

 

 

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企業経営にとって切っても切れない「資金繰り」。

「勘定合って、銭足らず」とは、損益計算では利益が出ているにもかかわらず、お金が足りないことをいう。利益と現金はどのような関係にあるのか?

今回は、「今さら聞けない資金繰りの基本」と題して、資金繰りとは何か? 資金繰り表とは何か? その基本的な考え方について、中小企業診断士グループ「Cの会」所属の芝田光生氏により、解説していただきます。

 

なお、「JRS経営情報」の次のコンテンツもご参考にしてください。

 

 

 

 今さら聞けない「資金繰り」の基本

~資金繰りの第一歩は資金繰り表。ところで資金繰り表って何?~

 

 

 

1.資金繰りとは何か?

会社を運営するため、どのように資金を用意するかを考えるのが資金繰りである。

現金商売の場合はあまり考える必要がないが、仕入れなどの支払と売上などの入金にズレがある場合に、資金繰りは重要になる。

 

例えば、今月の25日に従業員の給料を支払わなければならないが、売上の入金は来月の15日である場合には、売上は上がっているが、今月の従業員の給料を支払うことはできない。そのため、何らかの手段で資金を用意しなければならず、これを「資金繰り」という。

 

そして資金繰りの管理をしっかりしていないと、単に支払いができないというだけではなく、幾つかの支障が生じる。

例えば、銀行などから借り入れを行い、余分な金利負担が生じたり、銀行などに借り入れの申込みを行うにしても、どれだけ資金が必要か分からず、銀行に対しても説明に窮することになる。

また、何らかのチャンスがあり、投資・支出をしなければならないときに、資金管理ができていないと、リスクに過敏になり、投資・支出の決断ができず、折角のチャンスを逃すことにもなる。

 

2.資金繰り表

そこで、この資金繰りを管理するのが「資金繰り表」である。

様式としては、様々あるが、基本的な構成要素としては、次の3つである。

 

 ・現在の現預金

 ・入金

 ・支払

 

現在どのくらいの現預金があり、今後いつ・どれだけの支払が必要で、入金はいつ・どれだけあるのか、などを管理していく。

 

例えば、ある会社の当月から来々月の3か月間の資金繰りを考えるとしよう。そして毎月20の支出があり、来々月には80の売上(当月入金とする)があるとする。(以下、金額の単位は万円とする)

 

この3か月間を損益で考えれば、

  

売上 80

支出 60 (20×3か月)

利益 20

 

 ところが、月初に現金が30しか無ければ、この会社の現金の有高は、

 

  当月 ... 期首現金 30 - 支出 20 = 期末現金 10

  来月 ... 期首現金 10 - 支出 20 = 期末現金 △10

 

 となり、来月にはこの会社は△10の資金不足を生じることになる。

 

 このようなことを、表として整理したのが資金繰り表である。

 

 (例)

 

 

 

 

当月

来月

来々月

期首現金

30

10

10

支出

20

20

20

収入

 

 

80

期末現金

10

10

50

 

資金繰りについて、頭の中で何となく把握していても、このように表にすれば可視化され、非常に分かりやすいものになる。

なお、期末現金(50)は期首現金(30)に対して、3か月間の利益分(20)が増加していることが確認出来る。

 

また、銀行などから借り入れを行おうとしたとき、このような資金繰り表がなければ、銀行としても資金ニーズの把握を行うことは難しい。

逆に、このような資金繰り表を用意し、一時的に資金が足りなくなることを説明すれば、銀行などからの資金調達も進みやすくなる。

上記の例でいえば、来月には一時的にお金が足りなくなるが(△10)、来々月には十分な現金が出来ることが分かるので、銀行にしてもお金を貸してもしっかりと返してくれるだろうという見込みが立つ。

このように、銀行などからの借り入れも含め、自分の会社の資金状態を可視化し、管理していくのが資金繰り表である。

 

フォーマット自体は、様々な機関などが公表しており、どのようなものを使っても構わない。例えば、日本政策金融公庫でもフォーマットをHPで公開している。

( https://www.jfc.go.jp/n/service/dl_chusho.html )

 

 「勘定合って、銭足らず」にならないように、「資金繰り」の基本をしっかり理解してほしい。

 

 

 

中小企業診断士グループ Cの会

芝田光生

 

 

 

 

 

関連情報

 

 

JRS経営情報(PDFサンプル)

 

 

 

 

情報番号

 

 

 今さら聞けない「資金繰り管理方法」①資金繰り表の概要

20160621

 

 

 今さら聞けない「資金繰り管理方法」②資金繰り表の位置づけ

20160622

 

 

 今さら聞けない「資金繰り管理方法」③資金繰り表の作成法

20160623

 

 

 資金繰り表の考え方・作り方

11070895

 

 

 中小企業にとっての最大の問題は資金繰りである 

11030568