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No.211 JRSメール配信サービス(2017.11.29)

JRSメール配信サービス発行事務局

 

 

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「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)」の活用分野が拡大を見せており、最近、新聞・雑誌・テレビなどのメディアで取り上げられることが増えています。

一方で、依然として「IoTに関心があるが高度で手が届かない」「どう活用したらいいかわからない」という声が多いのも、現状です。

そこで、今般、3回シリーズで「中小企業におけるIoTの活用方法等」について掲載していきます。

1回目は「IoT時代がやってきた」というテーマで、中小企業診断士グループ「Cの会」所属の末廣秀樹氏により、解説していただきます。

 

 

 

 IoT時代がやってきた

 

 

 

昨今、新聞、雑誌、テレビなどのメディアでIoTが取り上げられることが増えています。

IoTとは英語の"Internet of Things"を省略したもので、頭文字の3文字で表したものです。日本語では、「モノのインターネット」と訳されます。

訳された日本語だけでは意味を把握することは難しいのですが、IoTが示すものはイメージでとらえればそんなに難しいものではありません。

 

1. IoTとは何か?

IoT(モノのインターネット)とは、世の中の様々なモノをインターネットにつなげて、それぞれが自律的に情報のやり取りを行なう仕組みのことです。

これまでつながっていなかった機器がインターネットにつながることにより、新しいビジネスが生まれ、世の中を大きく変える可能性をIoTは含んでいます。

IoTが普及することにより、ビジネス品質やビジネスイノベーションにおいて大きな変化が起こると予想されています。

例えば、ものづくり現場では、様々な機械に取り付けられたセンサーの情報により、機器の故障を速やかに検知出来、稼働率の向上やコスト低減が実現できます。また、カーシェアリングサービスでは、スマートフォンで自動車を予約するだけでなく自動車の鍵まで開けられたり、また、ウェアラブルデバイスから収集した血圧などの情報を分析し、一歩進んだヘルスケアサービスが提供できます。

 

2.日本のIoTに対する取り組み

日本では、「IoT/ビッグデータ/人口知能」時代に対応し、平成27年10月「IoT推進コンソーシアム」が設立されました。その下部組織として、IoT関連技術の開発・実証、標準化などの技術創出支援を行う「スマートIoT推進フォーラム(技術開発WG)」、IoTを利用した先進的なモデル事業の創出や規制改革の環境整備を行う「IoT推進ラボ」などが設置され、企業連携支援、資金支援等が行なわれています。最近では、地方におけるIoTを促進するために、「地方版IoT推進ラボ」も多数選定されています。

また、ものづくり企業を中心として「インダストリー・バリューチェーン・イノベーティブ(IVI)」も設立されています。

この団体では、IoTを活用した「つながる工場」を実現するために必要な企業間の仕様の統一(標準化)を進めていくことを目的とし、「ゆるやかな標準」というコンセプトのもとで、各企業で共通化すべき協調領域と独自技術を導入する競争領域に切り分けて整理していくことを考えています。

 

3.IoTを支える技術

IoTが急速に拡がりつつある背景には、センサーや無線モジュールの小型化・低価格化・省電力化などの技術的な進化に加え、スマートフォン等の通信環境の変化など、IoT関連の製品やサービスとして提供されるようになったことがあります。

また、1枚の回路基板に、コンピュータとして機能する電子部品を搭載した「シングルボードコンピュータ」が、センサーやアクチュエータに組み込まれたり、無線通信モジュールに搭載されたりして、バックヤードのシステムと連携することが可能となりました。

通信大手各社は、IoT向けに非常に安価な専用通信サービスの提供を始めており、通信インフラも大きく進展しています。また、電源がない場所でもIoTの利用が可能となるような通信チップ(単3電池2本で10年以上通信が可能)も製品化されています。

反面、IoTは通信を伴うため、セキュリティに対するリスクが多く存在します。

IoTを活用していくためには、常にIoTのセキュリティ対策を考慮し、実施することが必要です。IoTを利用する側、IoTを開発・提供する側双方に、常にセキュリティを考慮した対策が必要です。

 

4.多品種少量生産を支えるIoTの活用事例

生産現場において、多品種少量生産を柔軟に実行するため、SmartFactoryKL(ドイツの非営利団体)では、生産機械をレゴブロックのように簡単にばらしたり、組み立てたりする「プラグ・アンド・プレイ方式」を実現しています。それぞれの生産機械を機能別にモジュール化すると共に、モジュールの接続インターフェースを共通化することで、簡単にばらしたり、組み立てたり出来る仕組みです。このシステムの主な特徴は次のとおりです。

生産ラインの柔軟かつ迅速な構築が可能なモジュール型システム

電源、圧縮空気、産業用イーサネットおよび緊急停止のための標準化されたプラグイン接続

RFIDを利用した生産プロセス制御

すべてのモジュールが上位ITシステムと連携可能

この方式を利用することで、段取り替えの削減・自動化ができ、少量でも大量生産と同様の納期・価格での生産や顧客ニーズを反映した製品の提供が可能になります。(JRS経営情報コンテンツ「ものづくり関連のIoT事例の紹介」 情報番号:20160601を参照して下さい。)

 

IoT時代はまだ入り口の段階にあります。

IoTが本格格的に普及するには、メモリ性能、センシング技術、そしてセキュリティなど、技術的な課題は依然としてありますが、中小企業も含めた幅広い企業にとって、大きなチャンスであることには間違いありません。

 

 

 

中小企業診断士グループ Cの会

末廣 秀樹

 

 

 

なお、「JRS経営情報」の次のコンテンツもご参考にしてください。

 

 

 

関連情報

 

 

JRS経営情報(PDFサンプル)

 

 

 

 

情報番号

 

 

 付加価値アップの取り組み例①インダストリー4.0

20150980

 

 

 インダストリー4.0と日本の製造業

20160554

 

 

 ものづくり関連のIoTの事例の紹介

20160601

 

 

 IoT時代がやってくる

20160600

 

 

 中小企業のIT・IoTの活用の課題

20170753