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No.215 JRSメール配信サービス(2018.03.26)

JRSメール配信サービス発行事務局

 

 

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今回は、「外国人アルバイト等雇用」シリーズ2回目で、「外国人アルバイト等を雇用する場合の留意点(後半)」と題して、日本における「在留資格」の制度、外国人を雇用する際の注意事項等について、引き続き、NPO 真・食の安全・安心支援機構 所属の中小企業診断士田中浩二氏に、解説していただきます。

 

 

 

 外国人アルバイト等を雇用する場合の留意点(後編)

 

 

 

外国人が日本に滞在し、一定期間働くためには、「就労可能な在留資格」が必要になります。就労が許される在留資格を持っていなければ、外国人は企業で働くことは出来ません。

「在留資格」は外国人が合法的に日本に上陸し、滞在し、活動することの出来る範囲を示したもので、現在27種類(表1参照)が入国管理法にて定められています。「在留資格」の種類によって、働くことが出来る分野、期間などが制限されていますので、注意が必要です。27種類のうち「短期滞在」は簡単に取得出来ますが、あとの26種類は入国管理局に出向いて厳正な手続きを経ないと取得出来ません。

在留資格の証明書となるのが「在留カード」で、就労する場合には「在留カード」が発行されていることが前提となります。

「ビザ」と「在留資格」とは異なるので注意が必要です。「ビザ」は来日を希望する外国人が、自国の日本大使館・領事館で、日本への入国に問題なしと考えられるときにパスポートに押される印(査証)のことです。「在留資格」は、日本で活動するために必要となる資格です。これを証明し、外国人に携帯を義務付けたものが「在留カード」です。在留カードは入国管理局から発行されますが、「短期滞在」の場合には「在留カード」は発行されません。

 

(1)地位・身分に基づく在留資格

在留資格27種類と該当事例の一覧(「表1」)は次のとおりです。

<就労が認められる在留資格>

在留資格

該当事例

1.外交

外国政府の大使、公使、総領事、代表団構成員等、その家族

2.公用

外国政府の大使館・領事館の職員、国際機関等から公の用務で派遣される者等

3.教授

大学教授等

4.芸術

作曲家、画家、著述家等

5.宗教

外国の宗教団体から派遣される宣教師

6.報道

外国の報道機関の記者、カメラマン

7.経営、管理

企業の経営者・管理者

8.法律、会計業務

弁護士、公認会計士

9.医療

医師、歯科医師、看護師

10.研究

政府関係機関や私企業等の研究者

11.教育

高校・中学校等の語学教師等

12.技術・人文知識・国際業務

機械工学等の技術者、通訳、デザイナー、私企業の語学教師等

13.企業内転勤

外国の事業所からの事業者

14.技能

外国料理の調理師、スポーツ指導者、航空機等の操縦者、貴金属等の加工職人

15.興業

俳優、歌手、ダンサー、プロスポーツ選手等

16.技能実習

技能実習生

17.高度専門職

高度な学術研究、技術分野、経営・管理分野

<就労が認められない在留資格>

18.文化活動

日本文化の研修者等

19.短期滞在

観光客、親族訪問、会議参加者等

20.留学

日本語学校・専門学校・大学等の学生

21.研修

研修生

22.家族滞在

在留外国人が扶養する配偶者・子

<就労の可否はその内容により判断される在留資格>

23.特定活動

外交官等の家事使用人、ワーキング・ホリデー、インターンシップ等

<就労に制限のない在留資格>

24.永住者

法務大臣から永住の許可を受けた者(入管特例法の「特別永住者」を除く)

25.日本人の配偶者等

日本人の配偶者・子・特別養子

26.永住者の配偶者等

永住者・特別永住者の配偶者及び日本で出生し引き続き在留している子

27.定住者

日本人の親族、日系人の子、外国人配偶者の連れ子等

 

(2)採用時の注意事項

外国人を採用する場合は、不法就労にならないように注意する必要があります。

不法就労とは、不法に入国したり、在留期間を超えて不法に残留したりするなど、正規の在留資格を持たない外国人が就労することを言います。

正規の在留資格を持っている外国人でも、許可を受けないで「在留資格で認められた活動の範囲を超えて行う就労」も不法就労に該当するので注意が必要です。留学生が学校に行かずに特定の企業においてフルタイムで働いている場合も不法就労に該当します。「家族滞在」の外国人がフルタイムで働く場合も同様です。

不法就労にならないようにするためには、在留カードに資格外活動の許可があるかどうかを確認します。

在留カードの一番下に、「許可(原則28時間以内・風俗営業等の従事を除く)」、

「許可(資格外活動許可書に記載された範囲内の活動)」の記載があると、雇用することが出来ます。

資格外活動許可は、「留学生」については、勤務先を特定しなくても事前に申請出来ます。これに対して、「他の在留資格」で入国している外国人は、就職先が内定してから申請することになります。 アルバイト採用については、資格外活動許可がおりても、在留資格別に、許可される活動時間や活動内容に制限があるので、採用する企業は十分に注意する必要があります(「表2」参照)。

 

表2 在留資格別アルバイト就労制限

1.留学

資格外活動許可が必要。原則、週28時間まで。だだし、長期休暇期間はフルタイムも許可。

2.家族滞在

資格外活動許可が必要。週28時間まで(通年。留学生と異なり、例外規定なし)

3.技術・人文知識・国際業務

資格外活動許可が必要。大学の非常勤講師、語学教師などは許可されるが、コンビニのレジ、ウェイターなど単純労働は許可されない。

?(表2以外の在留資格では原則的には資格外活動許可はおりないが、例外的におりるケースもあるので、個別に入国管理局に問い合わせください。)

 

「家族滞在」の場合、週28時間までの就労制限があることを知らずに就労させた結果、雇用主が不法労働で処罰されるケースがあるので特に注意が必要です。

 

 

 

NPO 真・食の安全・安心支援機構

中小企業診断士 田中浩二

 

 

 

なお、「JRS経営情報」の次のコンテンツもご参考にしてください。

 

 

 

関連情報

 

 

JRS経営情報(PDFサンプル)

 

 

 

 

情報番号

 

 

 就労できるかどうかを簡単に見分けられる就労資格証明書

01041826

 

 

 雇用している外国人の在留資格更新の手続き

20071518

 

 

 事業主には外国人労働者の保護や雇用の安定に努める義務がある

20062277

 

 

 外国人の不法就労防止のために企業がとるべき対応

20071523