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No.310 JRS メール配信サービス(2026.02.24)

JRSメール配信サービス発行

 

 

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今回は、最近社会的にも大きな話題になっている「ハラスメント」についてのお話です。「パワハラ」「セクハラ」「マタハラ」など、次々と新しいハラスメントに関する単語が出現していますが、これらのハラスメントの多くは、職場の中で悪気のないまま無意識に行われている行動や会話から発生している場合が多いと言われています。

こうした無意識の職場内でのハラスメントについて、どんな行動や会話がハラスメントに繋がるのか、また、そうした状況が職場内で発生しないようにするにはどうすれば良いのかについて、前回に引き続き、人事コンサルティングや人材育成・能力開発のための教育に詳しい株式会社KakeruHR代表取締役の一松亮太氏にお話しいただきます。

 

 

 

 職場ハラスメントを放置しない-みんなで気づくべき身近な事例

 

 

 

ハラスメントは「気づかないうち」に起きている

「うちの職場にハラスメントなんてない」――多くの職場で、管理職やベテラン社員が口にする言葉である。だが、ハラスメントは必ずしも目に見える暴言や明らかな嫌がらせだけを指すわけではない。むしろ、無意識のうちに、あるいは「良かれと思って」行った言動が相手を傷つけているケースが非常に多いのだ。

特に若手社員が無自覚に行うハラスメントは、本人が悪意や自覚を持っていないために、問題が深刻化するまで誰にも気づかれず放置されてしまう危険性がある。だからこそ、職場全体で敏感に察知し、早めに対応できる環境が求められる。

 

若手社員が無自覚に起こしたハラスメント事例

ある企業の営業部門で起きた実際のケースだ。入社3年目の若手社員Aさんは、活発で明るい性格から周囲に好かれている社員だった。ところが、配属されたばかりの新人Bさんに対して、本人は悪気なく「親切」のつもりで過剰な指導を繰り返してしまった。

「こんなことも知らないの?」「ちゃんと大学出たの?」という、本人は冗談のつもりで発した言葉が、新人Bさんにとっては深刻なプレッシャーとなっていった。また、Aさんは新人がミスをすると冗談めかして他の社員の前で指摘した。周囲も最初は「コミュニケーションの一環」と捉えていたが、Bさんは徐々に自信を失い、精神的に追い詰められてしまった。

問題は、Bさんが精神的に疲弊し休職に至ってようやく明らかになった。Aさん本人はもちろん、周囲の社員もまったく気づいていなかったという。

 

気づきにくい職場のハラスメント行動とは

このケースのように、「冗談」「親切」「教育」の名目で、実際には相手を傷つけている行動は、職場で最も気づきにくいハラスメントである。特に注意すべきは以下のような言動だ。

 

    他の社員の前で頻繁にミスを指摘し、冗談めかして叱責する

    「〇〇さんは違うよね」と個人の特徴を強調し、職場内で孤立感を与える

    プライベートな内容(恋愛、結婚、家庭)を「親しみを込めて」過度に質問する

    本人の許可なくSNSなどで写真を投稿する

 

いずれも、当人には悪気がない場合が多く、また周囲の同僚や管理職も気づきにくいため、放置されてしまうことが多い。

 

職場で早期発見するための具体的視点

ハラスメントの早期発見に必要なのは、「違和感に気づける目」を持つことだ。具体的には以下のような点に職場全体で注意を払うとよい。

 

    表情や態度の変化に敏感になる

≫ いつも明るかった社員が突然、口数が減ったり、何かと理由をつけて出勤を嫌がったりする場合には、注意深く観察し、話を聞いてみるべきである。

    第三者視点で職場の会話をチェックする

≫ 定期的に上司や他部署の社員が参加する職場巡回やランチ会などを実施し、第三者の目で日常の会話を確認する仕組みを作ることが有効である。

    匿名アンケートや相談窓口を設置する

≫ ハラスメントに関しては匿名性を担保した相談窓口やアンケートが効果的である。些細な違和感でも気軽に相談できる場があると、問題が深刻化する前に把握できる。

 

ある企業では月に一度、「職場で感じた違和感」を自由に書いて提出できる「気づきカード」を導入した。導入後、些細だが重要な気づきが毎月報告され、実際に複数のハラスメント未遂が事前に防止されたという事例もある。

 

「気づける」職場をつくるために、今日から始めよう

ハラスメントは問題が表面化したときには手遅れになっていることが多い。早期発見と早期対応のカギは、「全員がちょっとした違和感に気づき、それを言葉にできる環境」を作ることである。職場全体で声を掛け合い、日常的に「大丈夫?」「困ったことない?」と自然に尋ね合える職場文化を作ることが何より重要である。

今日から、ぜひあなたの職場でも「違和感を共有する小さな声かけ」を意識してみてはどうだろうか。その積み重ねが、若手社員をハラスメントから守り、職場全体の安全と信頼を守ることにつながるのである。

 

 

 

株式会社KakeruHR 代表取締役

一松 亮太 

 

 

 

 なお、「JRS経営情報」の次のコンテンツもご参考にしてください。

 

 

 

 

 関連情報

 

 

JRS経営情報(PDFサンプル)

 

 

 

 

情報番号

 

 

 ブラック企業の一丁目二番地...ハラスメント問題、その克服

20170766

 

 

 パワーハラスメント(パワハラ)

20110807

 

 

 パワハラに取り組む企業の先進事例

20130340

 

 

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